The Long Tail (ロングテイル)
インターネットビジネスをお考えの方は、
The Long Tail(ロングテイル)という言葉を聞いたことがあると思います。
昨年から米国で話題になった概念なのですが、
インターネットの台頭により
パレードの法則「2:8の法則」が通じなくなり、
新しい消費の形態が出てきているというものです。
ざっと探しただけでも以下のようなサイト(Blog)が
見つかります。
以前からチラホラと様々なブログで見るようになって
興味があったので、次週、この概念について考えてみたいと
思います。
結論から申しますと、僕自身は
「インターネットでクチコミを起こす為のキーワード」
として捉えています。
それでは、週末にお時間がありましたら下記サイト(Blog)を
みて見て下さい。
どのサイト(Blog)もとても興味深い内容となっています!
★Ross Mayfield's Weblog(英語)
http://ross.typepad.com/blog/2005/02/the_long_tale.html
★Wired(英語)
http://www.wired.com/wired/archive/12.10/tail.html
★CNET Japan Blog
http://blog.japan.cnet.com/watanabe/archives/002012.html
●Katolerのマーケティング言論
http://katoler.cocolog-nifty.com/marketing/2005/03/long_tail.html
●ネットは新聞を殺すのかblog
http://kusanone.exblog.jp/1586431/
●Netcom Eye
http://blog.tokuriki.com/?eid=107482
●小林Scrap Book
http://blog.heartlogic.jp/archives/000521.html
インターネットの急激な普及により
消費者の消費行動に変化が起こってきています。
インターネットを通じて、本を買って、
インターネットを通じて、ニュースを読み、
インターネットを通じて、映画を観て、
インターネットを通じて、旅行のプランを立てる。
数えればきりが無いほど、いまやひとつの常識として
新しい消費行動が定着してきています。
消費者の消費行動の変化がもたらす
市場や流通の変化がThe Long Tail(ロングテイル)です。
The Long Tail(ロングテイル)を考える際に、
以前にお伝えした、イノベーションのライフサイクルを
考えると理解がスムーズになると思います。
http://seig.gozaru.jp/note3.htm
従来型の多くの製品は、上記の図のように
ピークを迎えた後、衰退していきます。
今でも衰退していくことには変わらないのですが、
その衰退のスピードが緩やかになっていく。
製品のライフサイクルを考えた際には、
右半分が緩やかな曲線を描き長くなっていく。
それがThe Long Tail(ロングテイル)の特徴です。
■製品のライフサイクルの違い
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(図1をご参照ください)
従来型の製品のライフサイクルとの違いは
大きく2つあると考えられます。
(1)爆発的な製品の普及スピード
図1の(1)の部分がそれです。
これは、Webサイトとメールマガジンの間の存在、RSS※とい
う技術の台頭によって変わってきていると見ている方が多
いようです。
私たちはRSSリーダーというソフトを使い、気になるWebサ
イトの情報を効率的に収集することが出来るようになって
きています。このRSSリーダーの普及がインターネットで
の情報の収集の形態を変え、爆発的な製品情報などの普及
が実現すると考えられます。
(※)RSSの技術はこのブログの左下についている
「MyBlogList」などでも使われています。
あらかじめ登録したサイトの更新情報がキャッチでき
る技術だとお考えください。
(2)製品の売れ行き寿命の長さ
これは先日ご紹介しました関連リンクをご覧いただければ
すごくわかりやすく紹介されています。図でいうところの
(2)の部分にあたります。
本のネットショップ大手アマゾンなどを想像していただけ
れば良いと思うのですが、製品情報のディレクトリー化、
データベース化によって、私たちは古い商品でも検索する
ことで簡単に買うことが出来るようになりました。
しかも、カスタマーレビューなど、読者からの感想なども
参考に買うことが出来るようになったので、その商品が欲
しいと思えば、少々古い商品でも購入することが出来るよ
うになってきています。従来の商品が店頭に置いてあって、
流行の期間が過ぎたら後ろの方に下げられるということも
あまり関係の無いのがインターネットの世界です。
■The Long Tail(ロングテイル)の構造
図2をご覧ください。
この図は渡辺聡氏の情報化社会の航海図を参考に、
僕が考える現時点〜近い将来のロングテイルの構造です。
僕自身がブログを1年ちょっとやってきて(ここではなく日記ブログ)、
ブログの構造も、性質もある程度理解できてきた、いちブロガーとして
の視点だと思っていただければ結構です。
そしてブログの可能性に期待をして書いていることで若干解釈に偏りがあること
はご了承ください。
図2をざっと見てみます。
丸1〜丸3をご覧ください。
(1):企業から新製品などのプレスリリースをWebサイトからRSS配信する。
(1)→(2):RSSリーダーなどで、ブロガーがキャッチして(RSSリーダーに
登録している時点でその企業の製品やサービスに興味がある)
自身のブログで記事にする。
(3):(2)のブロガーの記事を見て興味を持ったユーザが実際にその製品を
購入したりサービスを体感し、その感想をまた自身のブログで記事にする。
こうやって企業側からはRSSでプレスリリースを配信するだけで、
製品のニュースや評価がブロガーの間でクチコミをしていく。
この構造が先日の図1の『爆発的な製品の普及スピード』に繋がっています。
http://image.blog.livedoor.jp/planners_note/imgs/5/d/5d47bc34.JPG
図2の例で、しばらく時間が経過したと想定してください。
ブログからブログへ、網の目の様にたくさんのブログでその
製品に対する評価や使い方が記事になりました。
ブログが検索エンジンに強い(SEO)事はご存知だと思います。
実に多くの消費者はGoogleなどの検索エンジンを使って欲しい情報を
検索します。(実に80%とも90%とも言われています。)
ちょっとその製品のことを小耳に挟んだ人が興味を持って
検索エンジンを使って情報を得ようとしたと想定してください。
結果、その製品を評価した多くのブログがヒットし、
その人は各ブログに書かれている製品の評価や使い方を
知ることが出来ます。
これは言い換えれば「その人は多くのクチコミを得る」ことに
なります。
そこでいいことが書いていなければ、やはり購入は諦めるかも
しれません。
逆にすごく評価かが高ければ、さらに購買意欲を高めるでしょう。
この各ブログで取り上げられる製品やサービスへの評価は
ちょっと侮らない方がいいでしょう。
多くの消費者は、企業からの一方的なPRより、消費者の意見を
重視しますから。
これに関してはAmazonのカスタマーレビューなどを参照する
方は同意いただけると思います。
こうやってたくさん書かれたブログ記事や
Amazonなどのカスタマーレビューは、
後々購入する方の購買意欲に大きな影響を
もたらしながら残って(蓄積されて)いくのです。
これが先日の図1の『製品の売れ行き寿命の長さ』に繋がっています。
http://image.blog.livedoor.jp/planners_note/imgs/5/d/5d47bc34.JPG
いかがだったでしょうか?
いちブロガーとしての視点でThe Long Tailの構造を
考えてみました。
明日は、このシリーズの締めくくりとして、
The Long Tail時代の近未来予測を考えてみたいと思います。
それでは、明日もどうぞお付き合いください。
■The Long Tail(ロングテイル)時代の近未来予測
先日いちブロガーとしての視点でみた、
The Long Tailの構造をお伝えしました。
さて、前日のような構造が実際に起こり、
主流となってきた時、どうなっていくか、
予想をしてみたいと思います。
●クチコミがさらに影響力を持つ(個人の意見が消費を左右する)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
以前より価格.comやAmazon、
家電のムラウチなどは自社サイトに
クチコミの要素を取り入れインターネットでの
売上を伸ばしてきた。
価格.com http://www.kakaku.com/ Amazon http://www.amazon.co.jp/
ムラウチ http://www.murauchi.com/
これからは、こういった限ったサイト上だけでクチコミが
起こるわけではなくなってくるでしょう。
ニッチな市場であれば大御所のようなブロガーの一声で
商品の売れ行きが大きく左右されたりするでしょう。
メーカーの人間より専門性の高い素人が出てくるかもしれません。
そして、大御所ブロガーにはスポンサーなどがつくように
なるかもしれません。個人の力が増していきます。
●強力な小売店の出現(商品の幅は広く深く)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ある分野に特化して商品の幅を広く深く取り揃え、
その分野においては、
あらゆるユーザのニーズに対応できるくらいの
強力な小売店が出現するかもしれません。
「本と言えばAmazon」といったように
「○○と言えばココ!」と言われる強力な
小売店が出現するかもしれません。
商品在庫や発送はアウトバンドしてしまえば、
決して企業でなくとも可能な世界かもしれません。
●そしてクチコミマーケターの台頭
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
メーカーに対しては、
顧客のセグメンテーションからニーズを詳細に把握し、
「商品戦略」と「クチコミ戦略」に落とし込むチカラが
要求されるようになるでしょう。
プレスリリースから個人のブロガーを対象に
クチコミを広げていく。
クチコミにおいて専門性の高いマーケターが
出てくると考えられます。
さて、TheLongTailとして1週間にわたりお伝えしてまいりました。
いかがだったでしょうか?
僕はインターネットのマーケティングプランナーでは無いのですが、
いちブロガーとしてその可能性に期待して書いてみました。
解釈が偏っていたとは思いますが、ご参考になれば幸いです。
皆様のご意見も是非、コメント欄かメールでお聞かせください(^^)
ブログからブログへ、網の目の様にたくさんのブログでその
製品に対する評価や使い方が記事になりました。
ブログが検索エンジンに強い(SEO)事はご存知だと思います。
実に多くの消費者はGoogleなどの検索エンジンを使って欲しい情報を
検索します。(実に80%とも90%とも言われています。)
ちょっとその製品のことを小耳に挟んだ人が興味を持って
検索エンジンを使って情報を得ようとしたと想定してください。
結果、その製品を評価した多くのブログがヒットし、
その人は各ブログに書かれている製品の評価や使い方を
知ることが出来ます。
これは言い換えれば「その人は多くのクチコミを得る」ことに
なります。
そこでいいことが書いていなければ、やはり購入は諦めるかも
しれません。
逆にすごく評価かが高ければ、さらに購買意欲を高めるでしょう。
この各ブログで取り上げられる製品やサービスへの評価は
ちょっと侮らない方がいいでしょう。
多くの消費者は、企業からの一方的なPRより、消費者の意見を
重視しますから。
これに関してはAmazonのカスタマーレビューなどを参照する
方は同意いただけると思います。
こうやってたくさん書かれたブログ記事や
Amazonなどのカスタマーレビューは、
後々購入する方の購買意欲に大きな影響を
もたらしながら残って(蓄積されて)いくのです。
これが先日の図1の『製品の売れ行き寿命の長さ』に繋がっています。
http://image.blog.livedoor.jp/planners_note/imgs/5/d/5d47bc34.JPG
いかがだったでしょうか?
いちブロガーとしての視点でThe Long Tailの構造を
考えてみました。
明日は、このシリーズの締めくくりとして、
The Long Tail時代の近未来予測を考えてみたいと思います。
それでは、明日もどうぞお付き合いください。
■The Long Tail(ロングテイル)時代の近未来予測
先日いちブロガーとしての視点でみた、
The Long Tailの構造をお伝えしました。
さて、前日のような構造が実際に起こり、
主流となってきた時、どうなっていくか、
予想をしてみたいと思います。
●クチコミがさらに影響力を持つ(個人の意見が消費を左右する)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
以前より価格.comやAmazon、
家電のムラウチなどは自社サイトに
クチコミの要素を取り入れインターネットでの
売上を伸ばしてきた。
価格.com http://www.kakaku.com/ Amazon http://www.amazon.co.jp/
ムラウチ http://www.murauchi.com/
これからは、こういった限ったサイト上だけでクチコミが
起こるわけではなくなってくるでしょう。
ニッチな市場であれば大御所のようなブロガーの一声で
商品の売れ行きが大きく左右されたりするでしょう。
メーカーの人間より専門性の高い素人が出てくるかもしれません。
そして、大御所ブロガーにはスポンサーなどがつくように
なるかもしれません。個人の力が増していきます。
●強力な小売店の出現(商品の幅は広く深く)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ある分野に特化して商品の幅を広く深く取り揃え、
その分野においては、
あらゆるユーザのニーズに対応できるくらいの
強力な小売店が出現するかもしれません。
「本と言えばAmazon」といったように
「○○と言えばココ!」と言われる強力な
小売店が出現するかもしれません。
商品在庫や発送はアウトバンドしてしまえば、
決して企業でなくとも可能な世界かもしれません。
●そしてクチコミマーケターの台頭
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
メーカーに対しては、
顧客のセグメンテーションからニーズを詳細に把握し、
「商品戦略」と「クチコミ戦略」に落とし込むチカラが
要求されるようになるでしょう。
プレスリリースから個人のブロガーを対象に
クチコミを広げていく。
クチコミにおいて専門性の高いマーケターが
出てくると考えられます。
さて、TheLongTailとして1週間にわたりお伝えしてまいりました。
いかがだったでしょうか?
僕はインターネットのマーケティングプランナーでは無いのですが、
いちブロガーとしてその可能性に期待して書いてみました。
解釈が偏っていたとは思いますが、ご参考になれば幸いです。
皆様のご意見も是非、コメント欄かメールでお聞かせください(^^)
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